キャンプ経営を具体的な事例として当てはめ、ビジネスモデルキャンバスを作っていきます。自分(自社)の事業のビジネスモデルを考え、それに合ったビジネスモデルキャンバスを考えることは事業計画や販売戦略を考える上で非常に有効です。
マーケティングや事業戦略を考える手段の1つとして利用されているものです。
この記事を読むことで次のことが理解できます。
・具体的な考え方と事例
目次
ビジネスモデルキャンバスとは
ビジネスの構造を可視化するためのフレームワーク(手法)です。
事業計画を行うとき、自分たちのビジネスモデルを可視化して共有するとき、報告や提案で事業を整理するときなどに使用されます。
特定のフォーマットがあり、その中身を埋めていきながら整理していくような使い方をします。
作成手順
そのフォーマットというのがこちらです。
図の右側は、ターゲットとの関係を示しています。どのような宣伝・営業活動で顧客にアプローチするのか、どんな販売チャネルで実際にモノを届けるのか、さらにはどのように売上を回収するのかといったことを、具体的に書き出してください。
図の左側は、事業者側の体制を表しています。どんなパートナーの協力を得て、どんな経営資源を使って、どんな価値を持った商品・サービスを生み出すのかについて書き出します。そして、それらに必要なコストをどのように管理すのかを書き出します。
ターゲットとの関係、事業の体制、売上回収、コスト管理という事業をなりたたせるのに必要な要素を洗い出していきます。
考える手順はこの図表内の番号の順が一般的です。あくまでも考え方なので整理できている部分があればこの通りに行うことは必須ではありません。
ひとつひとつ具体的には下記のようなことを考えていきます。
①提案の価値
ターゲットに対してどのような製品・価値を提供するのか?
②ターゲットの選定
この事業にもっとも価値を感じるメインターゲットは誰か?
③ターゲットとの関係
ターゲットに対し、どのようにプロモーションを行い、関係をつくるのか?
④チャネル
販売店や流通経路など、どのような方法を使って製品を売るのか?
⑤収益の流れ
ターゲットからどのように売上を回収し、利益を得ていくのか?
⑥主要活動
価値を生み出すために、どのように事業を行うのか?
⑦経営資源
製品・価値を提供できる根拠として、どんな経営資源があるのか?
⑧パートナー
仕入先や外注先など、どのような協力者が必要か?
⑨コスト構造
適正な利益を出すために、価格と原価の比率をどのようにするか?
キャンプ場経営に当てはめて考える
今回例として、以前のSTP分析の記事で私が経営していると仮定しているキャンプ場の基本戦略をまとめていた内容を使います。
キャンプ場のビジネスモデルキャンバス
ビジネスモデル
比較的高めな価格設定であるものの、品質を重視したキャンパーを少人数集めることで顧客の囲い込みを目指し、自動化精算と少人数制を取り入れることでスタッフの人件費を抑えて適正な利益を生み出すようにしていく。
まとめ
ビジネスモデルキャンンバスを作成することで、事業を成り立たせるために不足していることはないか検討する材料となります。
たとえ別の事業でも似ているビジネスモデルではればビジネスモデルキャンバスも似通ってきます。
例として当てはめたキャンバス場経営は、価格設定によってマージンを追求し、顧客を囲い込みリピーターを増やす形のビジネスモデルとなっています。その中でも更にターゲットをある程度絞った戦略をとっています。
ほとんどの事業ではこれらのどこかは似通った部分があると思うので、少しでも参考になればと思います。
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ブログ内の内容と基本は同じですが、経営戦略の考え方としてちゃんとした流れで記載しているので理解しやすいかと思います。
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