前々から興味のあったFP(ファイナンシャルプランナー)3級(日本FP協会の方)の試験を受けてきました。
結論から言うと、解答速報を確認した感じだと不合格になりました。そこで、FP3級を実際に受けてみて色々振り返ってみたいと思います。
FPがどんな試験なのか?みたいな解説はここでは省略させてもらいます。
この記事を読むことで次のことが理解できます。
・試験会場の雰囲気
・FP3級試験を受けてみた感想
FP3級を受けたきっかけ
仕事が4~5月くらいで暇になるかと思い、自分のためになる勉強をしようと考えていました。(実際には仕事はあまり暇になりませんでした。)
仕事関連の資格は結構とったつもりなので、全然仕事に関係ないけど将来のためになる日商簿記3級か、FP3級を取ろうと思い、日商簿記3級がテストセンターでいつでも受験可能なことを知り、受験日が限られているFP3級を受験しました。
もし合格しても、会社の仕事にも評価にも全く関係ないどころか受験費用ももらえないので、完全に自分の興味本位ですね。
受験したFP3級の種類
FP3級には「きんざい」、「日本FP協会」の2種類の試験があり、自分で申込時に選択することができます。
仕事に関係ない私は合格率の高い「日本FP協会」を選択しました。
ちなみに、どれだけ合格率が高いかというと、直近5回で平均しても各科目約8割の合格率ですね。
なんて思ってました・・・
受験時の勉強方法
不合格だったのであまり参考にならないかもしれませんが、私のやっていた勉強方法を書いておきます。
同じレベルでやっていると不合格になるかもしれない、という参考にしてください。
■1ヶ月前くらいからテキストを流し読みする。1日0.5~1時間
そのときに使ったテキストはこちら。
この本に2日で受かったとか、1週間で受かったとか書いてあったから余裕でしょ!って思ってそんなに本気で取り組んでなかったですね。
テキストとしてはかなり読みやすかったですし、問題もついていて使いやすかったですよ。
■1週間前くらいからテキストを2周目を読み、問題演習も全部やりなおす。1日1時間
わからなかった用語や説明はググりながら補完していきました。
■3日前くらいから、過去問解説サイトで過去問演習をする。1日2時間
過去問解説サイトはこちらから
最終的に、学科試験3回分、実技試験4回分を解きました。このときわからなかった用語はテキストで再確認をします。
解いた問題は1日前~直前にも見直し、理解して正しい回答を選べるような状態まで持っていっています。
3回分を解いた学科は70%~80%の得点率
4回分を解いた実技は65%~75%の得点率
を取れていたので、まぁ大丈夫だろうと思っていました。
今思えば今まで受けた試験は過去問や予想問題は、9割以上安定して取れるようにしないと受験しないようにしていたので、いかに自分がFP試験をなめていたのかがわかりますね・・・
■1日前くらいから直前まで間違えた問題、苦手な問題を中心に復習をする。1日6時間
前日の土曜日はかなり集中して勉強もしています。
トータルの勉強時間としては、30~40時間くらいだと思います。
試験結果
問題の試験結果(解答速報を使った自己採点)をお見せしましょう。
まず、合格点は
学科:36/60 6割以上
実技:12/20 6割以上
となっています。
私の結果としては
学科:43/60
実技:11/20
でした!
合格率が高いだけに自分だけが落ちたような気持ちになってとても悔しいです。このページを検索エンジンから見に来た人は同じ境遇の人もいるんじゃないでしょうか?
Twitterとかの受験した人の口コミを見てても、自分が不合格だったことを慰められるような意見もいくつかあるんです。
・実技のiDeCoの問題でひっかけがあった(もちろん私も引っかかった)
・いつも得点源になっていた遺産相続の問題が出なかった
・過去問では見られないような初見の問題が多かった
とかとか・・・
今頃冷静になって考えてみると、前回と、前々回は異常に合格率が高かったですよね。ほぼ9割ありました。
となれば、当然そろそろ難化するはずです。この簡単なときの過去問で高得点を取れているだけでは、難化した場合に通用しない可能性があることを考慮するべきでした。
それでも、FP3級では受かってる人の方が多いのは事実ですから、今更嘆いてもどうしようもありません。
ただ、落ちたのはあなたがバカだからではありません!ただ勉強不足、知識不足だったことが一番の原因です。(自分にも言い聞かせています)
だってどんな人が受かってるのかまでは公表されていませんよね?
そもそもFP試験は、保険、証券、銀行、郵便局系の若手社員が強制で受けさせられている試験です。少なからずとも業務経験があったりしている人たちが大半です。私はFPに全く業務関係もなければ、保険すら入ってませんからね!全くのド素人ですよ!
参考までにFP3級に落ちたときの私の経歴、保有資格を紹介します。
これだけ難関資格を持っていてもFP3級に落ちるんですから、もし私以外で落ちてしまった人も安心してください。あなたがバカだからではありません!(私はバカかもしれません。)
受験時の経歴
ITを中心としたコンサルタントとして会社員をしています。大学も有名私大の理系学部を出ているので決して頭が悪いということもない(はず)です。
FPに関連する業務経験は一切なく、保険すら入っていないので2年前くらいから初めた株関連の知識くらいしか前知識はありませんでした。
そして受験時の保有資格としては、
・ITストラテジスト IT国家資格最難関 合格率約15%
・プロジェクトマネージャー IT国家資格 合格率約15%
・情報処理安全確保支援師 IT国家資格 合格率約20%
・AWS認定、Azure認定、Cisco認定、Linux認定 民間資格 合格率不公表
を所有していました。
そして国家資格に至っては全て一発合格しています!合格率20%以下のものでも落ちたことがないんです!それなのに合格率80%のFP3級に落ちてるんです!民間資格は中には1度落ちたものもあります。
自分なりに不合格だった原因を分析してみると
・そもそも勉強時間が足りてない。勉強不足。
・業務や個人的経験が不足しているから、専門にしているIT関連よりも明らかに知識が足りてない。
・易化していた直近数回のテストで合格点をとれていたことで、安心しきっていた。なめていた。
・問題演習不足。テキストに付随している問題と無料WEBサイトの過去問しかやっていない。通常であればテキスト+過去問か予想問題集の2冊を試験に臨むべきであった。
ただ、落ちたのは私だけではありませんし、この記事を見ているあなた(検索エンジンから来た人)だけではありませんよ!
公式が発表しているデータによると、毎回3級は約3万人が実際に受験して合格率80%前後です。ということは毎回20%の6千人が落ちているんです!全国で6千人も落ちているなら別にいいじゃないですか!
一夜漬けで受かったとか、1週間で受かったとかそういう人はどこにでもいます。元の知識も経験も違いますし、運で受かったのかもしれません。たまたま受かった人と比べれば総知識量で言えば不合格になった人の方が優れているかもしれません。ITストラテジストだって私は数百時間クソ真面目に勉強しましたが、ググれば10時間で受かったとか、1週間で受かったとかいう人もいます。しかし、私は勉強時間に比例するだけの知識を身に着けて仕事にも活用できているので、他人との勉強時間を比較して一喜一憂はしないようにしています。
■プラスに考えてみましょう■
受験する目的はなんでしたか?資格を取ることですか?違いますよね・・・FP3級レベルの知識を得ることが目的ですよね。仕事等で強制されている人は資格を取ることがもくてきかもしれませんが、最終目標は違うはずです。FPの知識を活用して仕事をすることなはずです。
勉強したことは無駄にはなっていません!勉強しなければ、私も遺産相続の取り分で親族とケンカしていたかもしれないし、死に際に全く意味のない遺言書を書いていたかもしれません。
FP3級に合格できたとしても、2級までは受けるつもりもなかったので、履歴書としては変化なしです。業務で関わらないのであればFP3級なんて書いてもなんのプラス要素にはなりませんからね。採用活動に一時期関わってた私が言うんですから間違いないです。
となればFP3級が合格できなかったことは無駄にはなっていません。
じゃあ受験費用が無駄になったって?いわゆるサンクコスト(回収できなかった費用)になったって?たかが6000円ですよ!人は期限を決めなければやる気になりません。やる気ドリンクを6000円で買ったと考えましょう。通信講座を6000円で受けたと考えましょう。勉強の機会を与えてもらったのです。
■マイナス面からプラスに考えてみましょう■
とがった捉え方ですが、FP3級は合格率80%もあります。それはFPを知らない人でもググればすぐにわかります。
年間5万人以上が合格しています。そんなにポンポン合格する試験の価値が高いでしょうか?
ってなるかもしれませんよ。
私がユーザーの立場だったときに、保険の提案をしてきた人の名刺にFP3級と書かれていたらこう思います。
あくまでも認定試験であり占有資格でもないので、資格を持っていることにそこまで大きなプラス効果はありません。
逆に私の持っているプロジェクトマネージャーと、それと対をなすPMPという試験は合格率も低く保有者も少ないので、官公庁などの大規模プロジェクトのリーダーとして必須資格になることもあるので、持っていることが大ききプラスになります。
と思ってやりましょう。
とまぁ・・・・・
全て私個人の意見です。不合格だった自分を慰める戯言ですが、似たような人がいれば少しでも救いになればと・・・
この辺にしておきましょう。FP3級といえど、持っている人と持っていない人では、持っていることのほうが何かどこかでプラスになる可能性はあるんですから。
どんな人が受けてたのか
参考までにどんな人がFP3級の試験を受けていたのかを書いておきます。年齢や性別はデータにありませんからね。
■年齢■
なんとなーくですが、
20代:6割
30代:2割
40代:1割
その他:1割
という感じでしたね。一番多そうなのはやっぱり20代前半と思わしき人たちです。若手社会人か、関連する業界を目指している大学生かという感じで若い人が多いですね。やっぱり、保険・金融系は推奨される資格ですから、そういう系にお勤めの人が多いんでしょうね。いつもの私の身の回りのIT系の人とは見た目からして雰囲気が違っていました。
■性別■
なんとなーく、
女性:65%
男性:35%
くらいでした。FPが必要な業界としても女性が多い職種ですからね。30代の男である私が行ってたら浮くか?と思ってたんですが、運良く周りの席に男性が多めにいたので、全然浮きませんでした。
どんな場所だったのか
基本的には、大学や専門学校が受験会場になるようです。
私は電車で15分くらいの駅にある専門学校が会場になりました。
実際の空席率はあまりなく、80~85%くらいは受験していました。みんな申し込んだらサボらずに受けているということですね。
ただ、専門学校の悪いところは大学と違い待機場所がないということです。
FPの勉強をした人はわかるかもしれませんが、FP3級は試験時間がめちゃくちゃ余ります。学科120分ですが、30分もあれば余裕で解き終わり、見直し2回はしてようやく60分。ここでやっっと退出可能になります。
しかし!退出したところで専門学校なのでキャンパスみたいな待機場所はありません!建物から出るも、ほとんどの人が途中退出するので、その人達も近場のカフェやファミレスに流れ込みます。
となったので、私は帰りました!
11時に途中退出→11時半には帰宅→12時半には出発→13時に再到着→13時10分から実技試験説明開始
全然余裕でした。
テキストを自宅に忘れたこともあり、なれない場所で右往左往して集中できないよりかは、電車に座って落ち着いて、家でゆっくり1時間復習ができましたので、自宅が近い人は全然帰れますよ。
あとは学科試験の際に、試験官が問題を後ろの席の人分含めて最前列の人に10部くらい渡したのが衝撃的でした。
このご時世に前の席の人から手渡し!?空席の人は歩いて渡しに行くの!?IT試験でそんなことなかったので、FPは適当だなーと思ったんですが、実技試験からは一人ひとり試験官から渡されていました。たぶん、試験官のミスでしょうね。
あとは、マスクつけながらの数時間の試験は結構不快でした。私が在宅勤務に慣れすぎていることもありますけどね。
換気のために常に窓が開けられた状況で、かなり天気がよかったので半袖Tシャツでいったのに部屋は蒸し暑いし、マスクは外すこと許されないし、体力的にきますね。ただ、そのせいか試験中も水かお茶のペットボトルの飲料のみは机において、飲むことは特別に許されるようになったみたいです。それでも不快でしたけどね!
感想まとめ
FP3級には不合格になったものの、後悔はしていません。何度も言いますが私が受験したのは資格が欲しいからではなく、知識が欲しいからです。
ここで実技12/20点でギリギリ受かったとしても、今受からなかった状況と1年後の知識に差はほぼありません。
現時点での体系的なFPの勉強という意味では、目的は達成できました。
同時に自分の専門外に対する認識の甘さを学びました。この試験結果で学科試験は免除されますが、次に再試験を受けることはほぼありえません。
試験内容としても、「5年なのか10年なのか」、「2分の1なのか、3分の2なのか」、「2000万までなのか2500万なのか」みたいな数値的な問が多かったです。改定を繰り返す法律に対して数値を覚える必要がありますか?今はググればなんでもでてきます。
ググらずに人に対して説明する必要のある業務では有効な資格なんだと実感しました。過去問みていてもそんな傾向が多くてイマイチ本気になりきれなかったところもありました。
ということで、受からなかったことは悔しいですが、合格したところで仕事に関係ない私には意味のある資格ではないと再認識したので、FPに関する勉強はここで終了となります。