フェルミ推定で考える自分のキャンプ場に対する潜在顧客数!都道府県別キャンプ人口から推測!【事例紹介】

フェルミ推定で考える自分のキャンプ場に対する潜在顧客数!都道府県別キャンプ人口から推測!【事例紹介】

フェルミ推定を用いてある特定のキャンプ場に対する潜在顧客数を推測してみます。
キャンプ場経営に関するマーケティング手法は過去の記事でも取り扱ってきましたが、その中で出てきたターゲティングに関する分析が本当に有効なのかどうかを顧客数から判断することができます。ターゲットが的確であっても顧客がある程度いなければ売上が確保できませんからね。

ターゲティングについてはこちらの記事からどうぞ。

キャンプ場経営で考えるSTP分析!簡単にやり方を紹介!ニーズの着目と5Rとペルソナ設計【事例紹介】

この記事を読むことで次のことが理解できます。

・フェルミ推定とは何か
・フェルミ推定の具体的例
・フェルミ推定から考えるキャンプ場の立地・条件

フェルミ推定とは

実際にデータがないもの、調べようがないものに対して、手がかりとなるデータを元に推論を重ねて具体的な数値を導き出す手法のことです。

つまりどういうことだよ?

具体的な例を出しましょう。
「東京都内にあるマンホールの総数はいくつ?」 という問に対して、
そんなデータがなかった場合、もしくはデータを知らないがその場で答えなければいけない状況だった場合にフェルミ推定を用います。

まず、自分が知っている東京都の人口をベースにアプローチしていきます。人口から答えを考えられるように、マンホールがなぜあるのかと、マンホールを使用する世帯数を考えます。上下水道は人ではなく世帯に結びついているから人口ではなく世帯数で考えます。そうして整理した仮設を立てます。

仮設:マンホールの数は上下水道が普及している世帯数に比例すると考える。

東京都の人口:約1400万(データ)

世帯数のデータがないため個人的な経験や知識から推測する
1世帯あたりの人数を2人と仮定し、世帯数を約700万人と置く。

東京都の上下水道の普及率:100%(データ)

マンホール1個あたり何世帯が住んでいるかを考える(データなし)

データがないため個人的な経験や知識から推測する
自宅マンションには10世帯が住み前の道路にマンホールがあるが、周りの住宅街には一軒家も多くマンホールをあまり見かけない場所もあることから
多く見積もり15世帯につきマンホール1個とする。

700万(世帯)× 100%(普及率)÷ 15(世帯/個)= 50万個

東京都下水道局によると東京都のマンホールの数は484,058個(平成27年度末)らしいので、フェルミ推定がかなり有効であったとわかりますね。

今回は実際に調べれば東京都のマンホールの数も、東京都の世帯数も(約670万)もデータとして存在していました。しかし、このフェルミ推定はもっとデータの出しにくい場合や、面接時の推察力を問う場合などに利用されています。

このフェルミ推定を使って私の経営するキャンプ場(という設定)にはどれだけの潜在顧客数がいるのかを考えてみましょう。

実際にキャンプ場経営で考えてみよう!

フェルミ推定を使って潜在顧客数を割り出す

キャンプ場の立地・条件

キャンプ場の立地は群馬県の榛名山の周辺とします。ここで私が新しくキャンプ場を経営するという設定です。

(引用:Google マップ)

なぜここにしたのかというと、以前の記事でも私の経営するキャンプ場(という設定)は都心から車で2時間半程度で到着する予定なので、群馬なら榛名山近辺、栃木なら日光近辺、茨城なら日立近辺、千葉なら調子近辺くらいの距離です。
この中から群馬を選んだのは私が個人的に群馬にゆかりあるため、経験則からある程度の推測がしやすいという理由です。フェルミ推定は自分個人の経験や考えから推測が必要になるので、何かしらゆかりがあるほうが推測がしやすくなります。

キャンプ人口

順番に考えていきましょう。
日本のキャンプ人口(データあり)→都道府県別のキャンプ人口(データあり)→自分のキャンプ場への潜在顧客数(データなし)
と詳細化していきます。

日本全体のキャンプ人口

データによると、2019年度で日本全体のキャンプ人口は860万人です。(前の記事参照)

キャンプ場経営は難しくて失敗する?本当に儲かるのかシミュレーションしてみた【年収700万!?】

近年1年で10万人ずつ増えていることを考えると、2021年度で880万人でしょう。

都道府県別キャンプ人口

都道府県別のキャンプ人口(25歳以上に限る)は統計データが公開されています。詳しくはこちらから

ここでどの県から群馬県に位置する本キャンプ場に来るのかを考えます。

キャンプ場に車で来る客がほとんどであると仮定し、車で120分以内で到達可能な距離を特定します。移動途中の休憩や、道の混雑などを考えてトータルで150分(2時間半)以内にキャンプ場に到達できる距離ということです。

キャンプ場(があるという設定)の場所から車120分以内で行ける範囲はこちら

都道府県の境目を追加させるとこちら

(引用:NAVITIME)

キャンプ場に車で120分以内に到着可能な都道府県は、東京都、埼玉県、群馬県、栃木県、長野県、新潟県ですね。
ほんの少し神奈川県にもかかっていますが、本当に少しだけなので除外します。

それぞれのキャンプ人口(25歳以上に限る)はこの通りです。
東京都:628,000人
埼玉県:301,000人
群馬県:69,000人
栃木県:61,000人
長野県;82,000人
新潟県;70,000人
茨城県:93,000人

(引用:都道府県別統計とランキングで見る県民性)

ここからある程度ターゲットをしぼっていくことを考えます。

キャンプ場に対する潜在顧客数

私の祖父母は群馬の県央付近で観光業をやっていました。その手伝いや帰省時に私が見た限りでは、上記の都道府県の中で「長野県」、「新潟県」、「茨城県」から来られている人はかなり少なかったため、今回は除外とします。※個人的な経験則ですので悪意はありません。フェルミ推定ではどこかしらに個人の経験則等で補うところがあるので許してください。

以前の記事でも私のキャンプ場は都内及び都内に通う郊外の人をターゲットとしていることから長野県と新潟県は外しも問題ないでしょう。
残りの東京都、埼玉県、群馬県、栃木県からどれだけ顧客が得られるかを考えます。

先程のマップを確認すると、

群馬県:ほぼ全域
埼玉県:ほぼ全域
東京都:山手線内の都心を除き約7割
栃木県:宇都宮を中心として約4割

これを更に詳細化して考えます。
群馬県:ほぼ全域のため100%と考える→キャンプ人口69,000人
埼玉県:ほぼ全域のため100%と考える→キャンプ人口301,000人
東京都;土地的には約7割であるものの、人口が集中している都心は車120分圏外のため東京都の約5割の人が来客可能と考える
→キャンプ人口628,000人 × 50% =キャンプ人口314,000人
栃木県:土地的には約4割であるもの、宇都宮などの人口が集中している都市が車120分圏内のため、栃木県の約5割の人が来客可能と考える
→キャンプ人口61,000人 × 50% =キャンプ人口35,000人

このキャンプ場に来客可能なキャンプ人口は合計719,000人となりました。
これが潜在顧客数という計算になります。

しかし、以前の記事でターゲット分析しているようにこのキャンプ場はキャンパー全てをターゲットにしているわけではないので、キャンプ人口全てが顧客となり得る可能性は低いです。

更にターゲットを絞った潜在顧客数を考えていきましょう。

キャンプ場のターゲットに絞った潜在顧客数

このキャンプ場のターゲットをもう一度おさらいしましょう。
「都内から車で2時間半で行けて、~3人までの少人数限定キャンプ場。大浴場やグランピング、コテージ、各種レンタル品を兼ね備えた大人のための快適な隠れ家的キャンプ場」 というのがコンセプトでした。

詳しくはこちらの記事を参照してください。

キャンプ場経営で考えるSTP分析!簡単にやり方を紹介!ニーズの着目と5Rとペルソナ設計【事例紹介】

つまり、上記の合計719,000人に対して、「~3人までの少人数」に当てはまるキャンプ人口がどれくらいかを考える必要があります。

まず、キャンプ人口のデータとして利用している25歳以上ということに関しては、統計によるとキャンパーの中で20歳未満のキャンパーは0.5%、20~29歳が5.7%というデータがあります。25歳未満というくくりはしていませんが、29歳以下が6.2%しかいないことや、20~29歳のキャンパーは若手社会人キャンパーが多いことを考えても25歳未満のキャンパーは計算の考慮外としていることも問題はなさそうですね。
(参考:オートキャンプ白書)

そして本題の計算に入ります。
データによると3人以下のキャンパーはキャンプ人口全体の約30%といことがわかります。

(参考:オートキャンプ白書)

ということはつまり、719,000人 × 30% =215,700人 がこのキャンプ場に対する潜在顧客客数という結論に至ります。

せっかくなので、この数字が多いのかどうかを想定の顧客数から考えてみましょう。

条件に使用する数値は全て以前の記事から持ってきています。
キャンプ場の区画数は合計24。年間のキャンプ場の稼働率を平均して35%。
キャンプ場に来場するキャンパーの一組あたりの人数を2人。
月当たりのキャンプ場営業日を25日。
を条件とします。

このキャンプ場に1年間あたり想定されるキャンパーの人数合計は、このような計算になります。
24(区画数)× 35%(稼働率)× 2(1組あたりの人数)× 25(1ヶ月あたりの営業日)× 12(ヶ月)= 5040人

この計算式ではリピーター人数も含まれていることと、来客の中に25歳未満も含まれていることから215,700人の中に含まれていない人も含まれていることは注意が必要です。

どうでしょうか?
約22万人の顧客から毎年5000人の顧客が来てくれるのでしょうか・・・
キャンパー人口に対する割合としてはたったの2.3%に過ぎませんが、5000人という数値から考えると難しいような気がしています。

それでは、どこでキャンプ場を経営すれば一番儲かるのかを考えてみましょう。

最適なキャンプ場はどこか

キャンパー人口の多い場所に設立すれば最も効果的に顧客を集めることができます。

キャンパー人口は人口の多さと強い結びつきがあるため、人口が多いからアクセスがいいところに立地していることが有利な条件となります。
実際、東京の奥多摩には都心から電車で通えるキャンプ場がありますが、それらのキャンプ場は常に大混雑しています。

しかし、土地の都合上今回のように郊外でキャンプ場経営をすることになった場合は、立地以外で集客するしかありませんね。

今回は、「~3人までの少人数」というキャンプ場のコンセプトにあったターゲットを絞っていたため対象のキャンパー人口が減ってしまっていました。
ターゲットを広げて幅広いキャンパーに受け入れられるキャンプ場を作ることも潜在顧客数を上げる要因になるでしょう。

まとめ

フェルミ推定とは、実際にデータがないもの、調べようがないものに対して、手がかりとなるデータを元に推論を重ねて具体的な数値を導き出す手法のこと。

自分のキャンプ場に対して、フェルミ推定を利用して潜在顧客数を推測することができる。
潜在顧客を増やすためには、対象人口の多い立地にするか、コンセプトを変えてターゲットを増やして対象人口を広げることが有効になる。

フェルミ推定でどれだけ顧客がいるのか計算してみたくてこの記事を書いていたのですが、フェルミ推定よりもターゲット分析の派生みたいな結論になってしまいましたね・・・

このフェルミ推定もマーケティングに使える手法でもあるので、こんな使いかもあるんだよ程度にとらえてくれればヨシとしましょう。

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