今更感がありますが、AZ-900:Azure Fundamentalsを合格してきたので、試験対策や勉強時間をまとめてみます。
この記事を読むことで次のことが理解できます。
・AZ-900:Azure Fundamentalsの勉強時間
・AZ-900:Azure Fundamentalsを自分が受けるかどうかの判断
目次
AZ-900:Azure Fundamentalsとは
Microsoft社のクラウドサービスであるAzure(アジュールと読みます)及びクラウド全般に関して、広く浅く理解しているかを問う認定試験です。公式はこちらから
Azure初心者を対象にしており、AWSでいうと「AWS 認定 クラウドプラクティショナー」に相当する試験です。
試験時間:60分
問題数:40~45問
合格点数:700/1000(70%以上)
テストセンターで選択問題のみ
日本語対応
クラウドサービスをこれから始めて扱う人が受けるための、入門試験ですね。
私のプロフィール

と思うかもしれません。
感想としては、簡単に見えてそこそこ難しかったので、ちゃんと勉強しないと受からない!
1週間の勉強で受かったとかいう人は参考にならん!という感触でした。実際落ちる人もいますからね・・・
参考に受験時の私のプロフィールです。
・Azureは触ったこともないがExpress RouteやBlobストレージのようなよくあるAzureサービスは知ってる。
・AWSソリューションアーキテクト保有。AWSクラウドプラクティショナーの上位試験。
・AWSなら構築もPM経験もある。
・ITストラテジスト、プロジェクトマネージャー等の他の資格試験も多数保有。
という感じなので・・・

と思ってました。
AZ-900の対策
AZ-900の試験対策
■STEP1 テキストで全体概要を掴む
このテキストを使って、Azureの全体概要つかみました。
AZ-900の試験対策本はこれしか出版されていませんので、おそらく全員がこれを使ってると思います。AWSはいくらでも試験対策本があるのに、Azureは全然ないんですね。余談ですがAZ-900より上位試験の試験対策本は未だにゼロです。試験対策講座や公式HPからしか対策できませんね。
まずは全部覚えるつもりもなく一通り読んで、掲載されている問題も1回は解くけど、ここで完璧にはしません。
■STEP2 公式ラーニングパスから詳細を掴む
公式で各Azureサービスの詳細が載っています。
実際に自分でクラウドを構築できる部分もあったり、実際の試験に似たような選択問題も各章の最後に用意されていてかなり参考になります。
ラーニングパスはこちらから
ここに載っていない問題が出ることはないので、Azureに慣れている人はこのラーニングパスだけで受かる人もいるそうですね。
ただ私は、ラーニングパスの量が多すぎるのと、章末問題が少なすぎるのでここも軽く目を通して浅く理解する程度に収めました。
■STEP3 Udemyで問題演習
テキストでは問題演習が足りなすぎるので、Udemyで問題演習を積み重ねます。
AZ-900の試験対策講座も複数あるので自分の合いそうなのを受講できます。
Udemyは定期的にセールをやっているので、私は問題演習のみで約300問もある講座が1500円くらいで購入することができました。テキストよりも安いので、人によってはテキストを買わずにUdemyの問題演習を繰り返すだけでも十分に合格は可能ですね。
実際の試験形式で40~50門の問題演習が6回分用意されており、模擬試験のような扱い方ができます。
■STEP4 苦手分野をSTEP1,2で復習
問題演習を進めてくうちいに、間違えやすい問題や、よく出る問題が把握できるので、そこをテキストや公式ラーニングパスで復習します。
まぁAzureだからこうやってるということでもないですね。どんな試験勉強でもやるような普通のことです。
そして、問題演習が安定して9割以上正解するようになったら準備完了としました。
AZ-900の勉強時間
正確に記録していたわけではないので、感覚ですが、
■STEP1 テキスト:10時間
■STEP2 公式ラーニングパス:10時間
■STEP3 Udemy:30時間
■STEP4 復習なので、STEP1-3に含んで計算
合計50時間くらいです
勉強を始めて1ヶ月で合格しました。もちろん平日は仕事をしていますし、最近はほとんど在宅勤務なので通勤時間に勉強することができなくなったので、地味に勉強時間の産出が難しくて寝る前に1、2時間とかしかやってません。
平日20日間:1~2時間(たまに0)
土日8日間:1~4時間(たまに0)
という感じなので、合計勉強時間が50時間は妥当ですね。
AZ-900を受けてみた感想
1000点中790点で合格でした。700点が合格点なので、割とギリギリですね。

本当この一言です。AWS知ってるからAzure余裕だろと思ってたんですが、AWSを知ってるからこそ苦しめられた場面が数多くありました。
逆に、AWSならこうだからAzureでもこうだよね?みたいな考え方もできたのでプラマイゼロくらいです。
例えば、
・AWSのセキュリティグループとネットワークACL ≠ AzureのセキュリティグループとFirewall
・AWSのAZ ≠ Azure可用性セットと可用性ゾーン(そもそも可用性セットって何!?)
・AWSとAzureで同一サービスなのにサービスの区分けもSLAも違う
などなど
あと感じたことは
・サブスクリプションの考え方のようなAzureサービス内容よりもAzureの契約や全体に関わる問題が多い。
(AWSはプラクティショナー受けずにソリューションアーキテクト受かったので、AWSプラクティショナーもそうなのかもしれないですが。)
・テキストだけでは絶対に網羅できていない。
テキストとUdemyでは見たことの無い問題もありました。公式ラーニングパスのどこかには記載はあったはずの問題が多いですね。
体感としては
-テキスト、Udemyの問題演習で見たことある問題:6~7割
-見たことないけどわかる問題:1~2割
-見たことないし自信ない問題:1~2割
・複数選択問題が多い
私のときは問題数が全部で40問しかありませんでしたが、半分以上は複数選択問題で、1問1問に部分点が用意されている問題でした。
周りで受けたひとは43問とか、42問の人が多いので、おそらく40問が一番少ない問題数だと思います。選択肢同士をドラッグドロップする問題や、ドロップダウンリストから選択する問題、選択肢をチェックするだけの問題など、選択方法もたくさんあります。
・たまに日本語翻訳が変
英語試験を翻訳して日本語に対応させているので、たまに日本語が変です。そんなときは、英語表示に切り替えられるので英語で解読したほうが確実です。
例えば私のときは、リージョン同士の接続回線の問題で、「低待機時間のネットワークにより・・・」と書いてあり意味が分かりませんでした。ネットワークで待機する? → 遅延のことか? → レイテンシーのことを言っている? のように解読します。
英語表示にすると「low-ratency netowork・・・」とあったので一発でした。
ですが、英語表記にするとドロップダウンができなくなります。ドロップダウンで選択肢を選ぶときは日本語表示に戻して、英語表記にして再確認が必要なのでかなり面倒でしたね。
・マスクをつけながらの受験がちょっとつらい
時期的な問題なので仕方ないですが、あったかいテストセンターでマスクつけてイヤーマフ(ヘッドホン型耳栓)しながらテストすると割と不快でした。60分なので我慢できますがねー。
・ティッシュすら持ち込めなかった
テストセンターによるんでしょうが、テッシュすら持ち込みを禁止されて、ポケットの中身、袖の中、マスクの内側まで確認されました。
AWSのときはここまで確認されませんでしたし、テッシュと目薬は持ち込みできました。
花粉症のつらい時期にテッシュまで持ち込めないのかと・・・・
今では自宅でのテスト受験もできるようですが、環境に制限があるようで面倒なので、最寄りのテストセンターに行きました。
・時間には余裕がある
ゆ~っくり解いて25分、全問見直して10分で、25分くらい余りました。
早く解けば20分あれば終わります。癖のある問題もありませんし、長文もないので、時間が足りなくなるということはほぼないでしょう。
AZ-900のメリット
・Azureのことが浅く広く理解できる
・Azureだけでなく、クラウド全般の理解ができる
・有効期限がない
・LPICやCCNAのようなベンダー試験よりも覚えることが少なくて簡単
AZ-900のデメリット
・有効期限がないほどに立ち位置が低い試験
・合格したからといって、独占業務ができるような資格ではない
これからAzureやクラウドサービス始めて触る人や、何かIT系(特にインフラ)の勉強をしたい人、にとっては体系的に勉強できるのでメリットになりますね。
逆に、クラウドに全然関係ない人やクラウドに精通している人、ある程度年齢や経験があり資格取得しなくても自分でクラウドの理解ができる人にしてみれば取る価値はほぼないといえるでしょう。
私は1ヶ月程度でとれるならまぁ良かったかな、くらいな感想です。
Azureの上位試験も狙っていくつもりなので、足掛かりくらいに捉えているので、この資格取得自体にはあまり大きな期待もしていませんので、結果としては満足です。
まとめ
AZ-900を合格するには50時間以上の勉強時間があれば、初心者でも合格する可能性は高いです。
試験対策としては、公式ラーニングパス>Udemy問題演習>テキストを優先して行い、ある程度Azureに慣れている人であれば公式ラーニングパスのみ or Udemy問題演習のみ、で合格することが可能ですが、テキストのみで合格することは難しいでしょう。
よく口コミである1週間で受かるという人は、クラウド経験値の高さ、エンジニアとしての経験値の高さ、頭の良さ、などある程度揃っている人だと思ってるので確実に受かりたいという人は、初心者向けの試験といえどちゃんとした試験対策が必要になります。

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