ITコンサル辞めたいときあるある10選!つらい?激務?いらない?よくあることから見える実態と仕事内容!

ITコンサル辞めたいときあるある10選!つらい?激務?いらない?よくあることから見える実態と仕事内容!


コンサル会社で見てきたITコンサルタントの辞めたいときあるある10選を紹介します!
ITコンサルがってつらいのか、どんなときに辞めたくなるのか、実際の業務も想像できるような内容になっています。

この記事を読むことで次のことが理解できます。

・ITコンサルを辞めたいと思うとき
・ITコンサルの実態

ITコンサル辞めたいときあるある10選

以前の記事ではITコンサルタントとして働いているとよくあること10個を紹介しています。先に目を通してもらうと、今回の記事も更にイメージしやすいです。

ITコンサルあるある10選!どんな人がいる?イメージ悪い?よくあることから見える実態と仕事内容!


こちらの記事はどちらかというとプラス面に注目した内容です。プラスでもマイナスでもないものもあります。

今回はマイナス面に注目して、ITコンサルタントをやっていると辛くて辞めたくなってしまうことを10個選んで見ました。
他の業界でもあるかもしれませんが、ITコンサルタントになってからよくあるなぁと感じるものを選んでいます。

①案件の切れ目で次の案件の面談をしまくるとき

ITコンサルは案件に就職するような形で働くので、案件が終わればその時の人間関係はそこで終わりが基本です。

次の案件は、今の案件が終わる頃に上位職との面談が組まれるか、自分で顧客に提案して取ってくることになります。そのため、案件が切り替わるたびに毎回就職面接と似たようなことをやります。

顧客に対しては自分が何ができるのか、どれだけ役に立てるのかをアピールします。自社の上位職の人に対しては、今までのキャリアを説明して、他の候補者よりも自分の方が優れていることをアピールします。面談と言っていますが、実質は面接です。

じゃあそのときにどんなことが起こるかと言うと、就職面接のときと同じです。
・常に次の案件が決まらないんじゃないかと不安に駆られる
・案件が決まらないと稼働率や評価への影響が心配になる
・他の候補者が決まっていく中で落ちていくと自分が無能感を感じる
・今の案件の稼働もあるなかで、次の案件の提案や面談の準備を進めるため忙しくなる
・次の案件が決まっても、環境がまるっきり変わるので不安になる

本当に就職面接と同じです!

だから、ITコンサルは会社ではなく、案件へ就職すると言われています。常に転職活動をしているような感じです。
会社によっては、顧客や自社内のグループが小分けにされていてある程度は同じ人たちで構成されることもありますが、それでも一般的な事業会社よりかは案件への依存度が高いです。

しかも年度の切り替えとかのタイミングでは案件が失注することばっかりです。せっかく面談や提案をして準備を進めていたのに、また振り出しに戻って別の案件の準備をすると…

まぁその分、色んな経験ができるとか給料が高いとかメリットもありますが、今回は割愛します。気になる人は過去記事見てみてください。

②現場の人たちが歓迎してくれないとき

ITコンサルは嫌われがちです。現場レベルの人たちからは歓迎されてないことがよくあります。

ITコンサルが案件を取ってくるときの流れから考えると理解しやすいです。

マネージャー以上くらいの上位職の人たちが主になって、顧客内の部長職以上の人たちの困っている分野に対して、ITコンサル部隊を投入することを提案してきます。金額としては安くても1人あたり月200万とかです。月4,500万の人だって全然います。ITコンサルタントの年齢は比較的若く30歳前後が最も多い層です。

一方顧客は、協力会社のSEを月80万とかで雇っています。年齢も30~50くらいで幅広く、30歳前後の派遣SEはむしろ若い方です。
顧客自身も、顧客の顧客に請求する金額は1人あたり月150~200万くらいが多いです。年齢も同じく幅広いですが、事業会社の人の単価(1人1ヶ月あたりの顧客への請求額)が月300万とかは全然聞いたことないです。

そんな状況の中で案件を獲得できたとして、提案相手だった部長職以上の人たちはあんまり仕事で関わることはありません。実際は課長以下、役職なしの20,30代の人が直接の仕事相手になることもあります。

そうすると、相手の立場になって考えてみてください。
事業会社で35歳で案件のPMを任された人が、部長からはコンサルタントを1人あたり月300万で雇ったから、よろしくやっといてくれと・・・。しかも相手は自分よりも年下なのに自分の単価よりも高い。ということは自分よりも給料が高い。

そんな状況だと、顧客がITコンサルに対して思うことはだいたいこうです。
「俺たちじゃあできないと思ってんのか」
「そんなうさんくさくて生意気な奴いらないよ」
「そんな高い金払ってるんだから何かすごいことしてくれんのか」

ITコンサルの案件はだいたいこんな感じです。参画当初は現場は歓迎してくれていません。そこからどれだけ仲良くなれるか、どれだけ信頼を勝ち取れるかを考えて動かないといけないのです・・・

毎回つらいです・・・

③現場で派遣社員と同等の扱いを受けたとき

顧客からしたら外部社員は単価の高さとかスキルの高さは関係なく、一緒くたに全て外部社員・協力会社社員という扱いをします。派遣社員と同じ扱いです。

顧客の正社員のことをプロパーなんて呼び方もします。プロパーかプロパー以外か、それしか存在しません。

今でこそリモートワークが多くなったものの、ITコンサルは客先常駐案件が一般的でしたのでどこへ行っても派遣社員扱いで、プロパー以外の制限が多いです。
・プロパー以外は使用が許されていない休憩室、喫煙所、食堂、自動販売機が存在する。
・プロパー以外は10年前のクソ重いPCを支給して、そのPCからの業務しか許されない。
・ネックストラップは必ずプロパーと区別されて、一瞬でプロパーではないことを判別できるようにする。

契約形態が派遣ではなく請負だろうが準委任だろうが、長期契約だろうが、単価がいくら高かろうがそんなのは関係ないです。
プロパーでないことで、必ずどこかで惨めな思いをすることはあります。

④戦略コンサルタントとの違いを理解したとき

ITコンサルタントは、(経営)戦略コンサルタントとは違います。

戦略コンサルタントがITを絡むことはあるけども、ITコンサルが経営戦略を改善するために入る案件はほぼないと思ってください。過去記事でも書きましたがITコンサルは、ITが絡めばなんでもやるIT便利屋さんです。

とっても雑な業務領域のかぶり具合のイメージはこんなもんだと思います。

ITコンサルってとっても抽象的な言葉なんですよ。ITさえ絡んでればSE的なこともやるし、戦略”的”なこともやるし。
ITコンサルとしてやっている大半の業務はSEと変わらないです。ほんの一部の人は本物の戦略コンサル会社と似たような仕事もしていますが例外的です。

戦略コンサルタントの人たちは給料も単価もITコンサルの倍くらいはありますからね。常に経営戦略に携われる戦略コンサルタントと、SE業務もこなすITコンサルは別の生き物です。

⑤顧客からの期待値が高すぎるとき

②④のことを理解している顧客はいないので、ITコンサルを雇えばなんでも解決してくれるよくわらからないけどすごい人だと思っています。

自分よりも若くて、高い金で雇われているんだからそう思われて当然ですよね。実態はSEに毛が生えた程度なのに・・・でもSEほどの開発スキルは持っていないのに・・・

顧客からのマイナスのフィードバックとしては、とにかくこの2つが多いです。
「高い金を払ってるんだからもっと何かしてくれるのかと思った」
「金額の割にSEとあんまり変わらなくてがっかりした」

SEとして働いている人でもいわゆるコンサル的な動き(改善案を頻繁に提案してくるとか)ができる人もいます。
そんな優秀なSEよりも高い金額をもらうのは、コンサル会社として入るから体制や手法が確立されている可能性が高いっていうくらいだと思います。

実際のところ会社っていうよりかは人に依存してる部分が大きいと思うんですけどね…

⑥残業・激務が当たり前の空気なとき

今でこそ法律的に守られているので、残業激務は法律の範囲内で済むことが多くなりました。
ただ、残業が付けられず激務当たり前案件も未だに残っています。まぁこれはITコンサルに限ったことではないですね…

形式的には決められている残業時間を超えることはできないので、残業してなかったことにするのが当たり前案件があります。
ITコンサルは自社で完結する案件を持つことは少なく、ほとんどの場合は顧客が困っている案件の手助けになります。しかも、客先常駐かリモートワークをチーム単位で行う。そのため、仕事量や残業時間を会社としてコントロールしにくい環境にあります。

激務当たり前な案件を避ける手段としては、社内で実情を知っている人から実態を聞くことと、転職サイトで顧客文化の口コミを知ることで多少はそんな案件を避けられます。

ITコンサルは固定給のところも多いので残業すればするだけ自分の損になってしまうので自衛大事です。

⑦感情だけで決められるとき

上司から理詰めされることはまぁいいです。ITコンサルといえどコンサルタントを名乗るんですから、理論的であるように矯正されることは構いません。
でも、たまに感情だけでキレたり、評価をつける人がいます。

私が経験したことですが、
・資料内のミスを指摘・修正したら、あいつに文句を言われたから仕事したくないとゴネる顧客。
・プロジェクト遅延の原因が特定の部署全員のやる気の無さだと指摘したら、「わかってるって言ってるだろう!(言ってない)」と怒鳴った挙げ句に何もしない顧客。
・一緒に飲みに行ってないからという理由でマネジメント力が足りないという謎評価をつける顧客。(コロナ禍)
・50人で定例をやって意見が出ないことを嘆いている上司に、出てきた意見を笑うことと大人数でやることをやめればいいと指摘したら「じゃあお前がやれよ」といった挙げ句に、反抗的だと評価を下したクソ上司。
・顧客との仕事よりも、自社内のアピールだけの仕事をしないと、協力的ではないと評価を下したクソ上司。

コンサル会社では、アップオアアウト(昇進するか、さもなくば退職するか)と言われています。
ITコンサル会社では、アップオアステイ(昇進するか、そのままか)と言われています。

その文化からもわかるように、ITコンサル会社はコンサル会社ほどの実力第一主義ではないですし、サラリーマン的な実力よりも要領の良さみたいなところも評価されてしまいます。

顧客だけならまだしも、上司にもそういう感情優先タイプがいるのはほんとクソです…

⑧社内の目標値が高すぎるとき

ITコンサルの年収や単価は年々高くなっていくので目標値も年々高くなっていきます。そうなると単価やマネジメント人数の実績目標がどんどん上がっていきます。

自分のスキルや社内制度はほとんど変わっていないか、ほんの少しずつしか上がっていないのに、それを上回るペースで目標値は上がっていきます。

それだけ顧客からの期待値も上がり、仕事の難易度も上がるのに、それに見合う能力が追いつけているのかどうか自分でもわかりません。

期待値とプレッシャーは常に上がっているのはわかります

⑨年下の人が自分よりも昇進してるとき

⑦でも書きましたが、ITコンサルといえど所詮はサラリーマンです。納得できない昇進・昇給もあります。

年齢が上がったから昇進させよう、なんてことはなく年齢は関係ありません。20代でマネージャーに届く人も2000万に届く人も中にはいます。
案件の条件が悪くてどうやっても昇進できないこともあるので、運要素も大きいです。

要領よく立ち回って顧客のためよりも、自分の評価のための動きを最優先した人が早く昇進することもあります。
相対評価をされる文化がないものの、年下の上位職の人が増えると不安にもなります。年齢の割に職位が低いとこの人は大丈夫なのかという目で見る人もいます。

年功序列の会社よりも将来の不安感も大きくなります。いくら頑張っても案件運、上司運が悪いと理不尽に昇進できないこともありますからね…

⑩年齢を重ねたとき

ITコンサルを長年やって年齢を重ねると、いろんな不安が増えていきます。
・年齢に見合った職位に上がれているのか
・新しい案件では年下の上司に当たるんじゃないか
・顧客よりも年上になると敬遠する人もいるから選択肢が減るんじゃないか
・早く転職しないと転職先が見つからなくなるのではないか
・案件ごとにやっていることが変わるので、専門性が身につきにくくてキャリアは大丈夫なのか

そんな状況もあるのか、ITコンサル会社の平均年齢は30代前半のところが多いです。
35歳くらいである程度の社内地位やキャリアが見えないと、事業会社に転職するのか、独立するのか、別のITコンサル会社で再チャレンジするのか、などが多い印象です。

まとめ

ちょっと変わったITコンサル会社で、私的に「辞めたい」「つらい」と思うことを10個紹介してみました。
それでも経験や年収の見返りがとても大きいので、私はこの業界が好きです。サラリーマンなんで不満の一つやふたつくらいはあって当然ですし、SE時代よりもずっといい経験ができているのは確かです。

合う合わないが大きい働き方だと思うので、合わないひとは1,2年ですぐにいなくなってしまいますが、合う人は10年以上いる人もいます。
良いことばっかりに焦点が当てられている事が多いので、今回はマイナス面に焦点を当ててみました。

今回の記事内容は含んでいませんが、このようなITコンサルティングに関わる人向けの本をKindleから出版したので、よかったら読んでみてください。
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