介護保険、年金保険、学資保険はいらない?投資に回せば1.5倍!iDeCoやつみたてNISAを活用せよ!保険に入るべき人は?

介護保険、年金保険、学資保険はいらない?投資に回せば1.5倍!iDeCoやつみたてNISAを活用せよ!保険に入るべき人は?

生命保険は目的別にすると以下の通りに分類されます。(諸説あります)
・死亡に備える(死亡保険)
・病気、怪我に備える(医療保険)
・介護に備える(介護保険)
・老後に備える(年金保険)
・教育費に備える(学資保険)

前回の記事で「死亡保険」「医療保険」が本当に必要なのかどうかについて解説していきました。今回は残りの3つ「介護保険」「年金保険」「学資保険」について本当に必要なのかどうかを解説していきます。

前回の記事はこちら

医療保険、死亡保険はいらない?投資に回せば1100万円!高額医療費も8万円だけ!使用内訳から考える不要な理由

この記事を読むことで次のことが理解できます。

・介護保険が本当に必要な人
・年金保険が本当に必要な人
・学資保険が本当に必要な人

 

生命保険は不要?

人生の3大支出として「住宅資金」「教育資金」「老後資金」が有名ですが、5大支出として更に「保険」「車」を加えることがあります。
そこで若い世代が最も不要で簡単に削ることのできる「保険」が不要なことについて説明します。

介護保険が必要?

介護保険とは、介護は必要な人に介護費用を保証してくれる保険であり、公的介護保険と民間介護保険の2種類があります。
公的介護保険は健康保険(会社などでの強制的な保険)に加入している人であれば、40歳になった月から介護保険料の支払義務が発生して、それが生涯まで続きます。給与額や自治体により金額が異なってきて、給料から天引きされてしまいます。介護が必要だと認定されると、収入に応じた少ない自己負担割合で介護サービスが得られるようになります。

民間介護保険はその名の通り民間保険会社が提供している介護保険になります。論点はこの民間介護保険が必要かどうかです。
医療保険と同様に年齢や条件により1ヶ月あたりの支払料金が異なります。相場としては30歳で1000円強、40歳で1500円強、50歳で2500円、60歳で3500円ほどでしょう。

民間介護保険は要介護状態だと認定されたら現金が支給されます。よくある生命保険の保証内容と同様ですね。一時金や介護年金として現金が支給されることになります。
介護保険は解約しない限り、積み立てた資金を途中で引き落とすことはできません。途中解約した場合は積み立てた金額を100%受け取ることがほぼできません。一定年数以上積み立てていないと自分のお金なのに減ってしまうので、解約をしないことを前提としています。

介護保険と民間介護保険の違い詳細はこちらを参考にして頂くとわかりやすいと思います。
参考:IFULL 介護

公的介護保険があるのに民間介護保険が必要なの?

と思われるでしょう。

民間介護保険に入る場合は二重で介護保険に入る形になる人がほとんどになるでしょう。ということは、公的介護保険で足りない部分を民間介護保険で補うというのが目的になります。

そもそも介護にかかる金額がいくらくらいで、それを民間介護保険でどれくらいまかなうことができるのか。まかないきれない分をいくら民間介護保険で保証してもらえればいいのかというのが論点になりますね。

まずどれくらいの人が要介護認定になるかというと、このように80歳以上から急激に割合が増えていきます。

40~64歳:0.4%
65~69歳:2.9%
70~74歳:5.8%
75~79歳:12.7%
80~84歳:26.4%
85歳以上:59.8%


(引用:生命保険文化センター

そしてどれくらいの費用がかかるかというと、

介護期間平均は54.5ヵ月、
月々の費用が平均7万8,000円、
一時的な費用が平均69万円
合計約500万円

要介護認定の状態になればもちろん全員強制加入させられている公的介護保険によって少ない金額で介護サービスが受けられるようになります。もちろん要介護認定のレベルにより介護サービスの料金も保険による補償金額も異なってきます。

しかし、ここで注意して欲しいのは、公的介護保険を使った上での自分で支払った金額が上記のようになることです。

結論としては介護費用の500万円を用意できなそうであれば、民間介護保険に加入してもいい!


ということになります。ただし、民間介護保険ですと加入に年齢制限があったり、高齢になればなるほどものすごい月額保険料を支払うことになるので、その保険料を貯蓄や投資に回したほうがいいのではと思います。

もし老人ホームのような介護施設に入るとしても公的な施設でさえ月5~15万円、民間の介護施設であれば月15~30万円もかかることになってしまいます。
年金を介護資金に当てるにしても老人ホームに入るとしたら、年金だけでは資金としては不十分でしょう。

まとめるとこのようになります。

民間介護保険を入る意味の大きい人としては、以下のような人。
・介護費用として合計500万程度を用意できそうにない人
・月額7.8万以上を継続して54.5ヵ月(約4年半)払い続ける余裕のない人=年金や老後の収入が心配な人自宅でお金をかけずに介護を続けられる場合は、そもそもお金があまりかからないので民間介護保険は不要

年金保険が必要?

年金保険とはものすごく簡単に言うと、iDeCoと同じように個人で入る年金です。毎月自分で一定額を積み立てて60歳以降にならなければ引き落とせないようにする自分で作る年金です。

日本の年金制度は3階建てになっておりこのようになっています。個人年金保険はこれの3階部分に該当します。

この図を見るとわかるように、ほとんどの人が1,2階部分の保険に加入しています。該当しないのは子供かお年寄りであり、そもそも保険が必要かどうかを悩むような層ではないことがわかります。

また、会社によっては3階部分の企業年金や年金払い退職給付(退職金のために毎月積み立てるもの)を入っている人もいます。iDeCoも最近はどんどん加入者が増えています。私の場合もiDeCoに加入しています。

結論を言ってしまうと、

年金保険は
・働いていて厚生年金を払っている人であれば、将来の心配がなければ不要
・個人年金保険より企業年金やiDeCoで十分対応可能
それでも将来の不安がある人が加入する価値がある保険

となります。

なぜそうなるのか、数値的なところで考えていきましょう。

個人年金保険は全体で見ると約20%の世帯が加入しています。世帯なので個人の割合で見ると更に少なくなるでしょう。
個人年金保険は、受け取り期間・保障期間で「終身年金」「有期年金」「確定年金」の3つに分けられます。商品の主流は「確定年金」です。年金を受け取る人の生死に関係なく契約時に定めた一定期間年金を受け取ることができるものです。(それぞれの詳細説明は本筋ではないので省かせてもらいます。)

ほとんどの個人年金保険は、毎月自分で設定した一定金額を支払い、60歳から積み立てていた金額を10年や15年などの設定した期間毎月もらい続けることになります。

ですが、自分で積み立てていたお金なのに受け取るときには所得税として課税されるという不遇な扱いです。 本人以外が受け取るとしても贈与税として課税されてしまいます。

それなら自分で貯金してる方が良いじゃん!

その通りです。
個人年金保険は自分で貯金や投資で老後の貯蓄が作れない人のためにある商品です。

それなら個人年金保険で毎月積み立てていくよりか、iDeCoやつみたてNISAで将来のためのお金を積み立てていったほうがお得です。

iDeCoやつみたてNISAであれば投資しながら蓄えることができるので個人年金保険よりもお金が増えることが多いです。元本割れが心配な人であればリスクの少ない債券に投資する商品を選んだり、利率が少ないものの元本確保されている商品を選択すればいいのです。

もし個人年金保険ではなく、iDeCoやつみたてNISAを使っていた場合どれだけ運用利益が出ていたかをシュミレーションしてみましょう。

まず個人年金保険の月額平均支払金額は1.7万円ほどです。これは世帯あたりの金額になります。
世帯あたりの平均人数は2.27人なので、単純に2で割ってみます。つまり1人あたり8500円毎月個人年金保険に積み立てているということにします。

個人年金保険の支払期間は人によって異なりますが、ほとんどの人は20~30年です。
iDeCoは65歳まで加入できるので、支払期間は加入した年齢によります。つみたてNISAの場合は今のところ20年までですが、2042年まで延長を予定しています。加入年度によりつみたてNISAを利用できる期間が変わるということです。ここでは、単純化させるためにシュミレーション用の支払期間は20年と設定しましょう。

条件をまとめる、毎月8500円の投資、想定利回り(年率)4%、積立期間20年となります。
シュミレーション結果がこちら。

(引用:金融庁 資産運用シュミレーション

元本204.0万円、運用利益107.8万円、最終積立金額311.8万円になります。元本から1.5倍にもなっています。
年利4%は低めの見積もりです。株式投資の平均利回りは5%前後とも言われているので、年利5%で再計算してみると最終積立金額349.4万円までいきます。

しかもiDeCoやつみたてNISAであれば非課税ですので、この運用利益が全て自分のものになります。iDeCoの場合は運用金額も所得控除にもなります。
個人年金保険で元本から1.5倍にも資金が増えるような商品はあり得ません。

よくよく考えてみてください。iDeCoやつみたてNISAは国が作り国が推奨している制度です。老後2000万問題にも備えて自分で資金を作るように国が作ったようなものです。

ですが、個人年金保険は民間保険会社が作ったものです。年金2000万円問題が世間で認知されるようになっても個人年金保険を勧めてくる人が増えましたか?つみたてNISAの期間延長のように個人に寄り添った改良がされましたか? そうではないと私は認識しています。

ということは、個人年金保険はあくまでも民間保険会社の商品であり会社の営利目的。他の生命保険などと組み合わせて契約させることが目的の商品だと考えられるでしょう。(あくまで個人的な解釈です)

やっぱり結論としては、

個人年金保険に入るくらいなら、iDeCoやつみたてNISAを活用した方がお金が増える!

学資保険が必要?

学資保険とは、毎月自分で一定額を積み立てて子供の成長に合わせて自分で設定したタイミングで保険金を受け取るサービスです。
よくあるパターンとしては、子供の誕生とともに積み立てを初めて小学校、中学校、高校、大学と入学のタイミングで保険金をもらうパターン。お金のかかる大学在籍時に毎年保険金を受け取るパターンです。

保険金の受け取る金額、受け取るタイミングは自分で設定することができます。
お子さんの進路やご自身の収入状況を考えて自分がどれだけ資金が必要になり、どれだけ不足しそうなのかを考慮して設定するものですね。保険というより貯蓄を促すためのサービスというイメージの方が強いです。

学資保険も民間介護保険と同様で解約しない限り、積み立てた資金を途中で引き落とすことはできません。途中で解約をしてしまうと100%の金額は返ってこないことがほとんどです。介護保険と同様に途中で解約をしないことを前提としています。

そもそもどれだけの人が学資保険に入っていて、どれだけの支払いをしてどれだけの効果があるのかを考えてみましょう。効果とはどれだけの返戻率があるのか、それがベストな選択なのかという観点です。

まずデータだけを見ていきます。

学資保険に入っている人の割合は、約42%
(参考:ソニー生命 子どもの教育資金に関する調査2022受け取りのタイミングは大学入学時がほとんど。
受け取り金額設定は200万が最も多く3割、100万が3割、300万が1割、100万以下が1割、その他という順番。月々の支払金額は5,000円~1万円未満が5割、1万円~1万5,000円未満が3割でほとんどを占める。
返戻率は108%前後が相場

つまり、一般的な学資保険の設定は
子供が18歳になるまで毎月1万円積み立てて、15年で180万を積み立てる。
18歳になったタイミングで約200万円を受け取る。となります。

また、学資保険のメリットとしては学資保険を支払っている親に万が一のことがあり亡くなってしまったときには、支払いが免除されます。支払いが免除されても契約した受け取り金額は保証されるので、子供に数百万円の満額支給がされます。

しかし、この支払免除のために学資保険を掛ける意味があるのでしょうか。

子供が18歳になるまでにどれくらいの割合で亡くなるのかを考えてみましょう。

第1子出生時の母の平均年齢30.9歳です。
男性の初婚年齢は31.2歳、女性の初婚年齢は29.6歳です。(2021年度)

このことから単純化して計算するために、男性は32歳、女性は31歳で子供ができたものとします。
子供が18歳になるときまでの死亡率を考えてみます。

厚生労働省の発表している簡易生命表をもとに考えます。

簡易生命表とは、日本における日本人について、1年間の死亡状況が今後変化しないと仮定したときに、各年齢の者が1年以内に死亡する確率や、平均してあと何年生きられるかという期待値などを、死亡率や平均余命などの指標によって表したものである。
(引用:厚生労働省HP)

この簡易生命表のデータをもとに、年齢別の生存率を表に表したものがこちらになります。拡大できます。

(引用:令和2年簡易生命表 をもとに作成)

読み方としては、男性が1歳のときは99.82%の人が生存しており、女性が1歳のときは99.83%の人が生存していると解釈します。

先程の条件と合わせて、
男性が32歳のときの生存率は約98.950%、50歳のときの生存率は約96.936%。つまり子供が成人するまでに男性が死亡する確立は2.014%
女性が31歳のときの生存率は約99.361%、49歳のときの生存率は約98.254%。つまり子供が成人するまでに女性が死亡する確立は1.107%

子供の有無は関係なく、あくまでも統計上の数値とするとこのようになります。
確立だけで言えばこのような数値になりますが、ご自身がどのような環境に置かれているかによって死亡率が変わってくるはずです。毎日のように車を運転している人のほうが死亡事故の確立は高いですし、遺伝性の疾患持ちであれば健康な人よりも死亡率は高くなります。

ということは基本的には万が一のときの支払免除のために学資保険を掛ける必要はない。
あるとしたら2%程度の万が一を心配する人のみ。しかし、万が一のことをメインに考えるのであれば死亡保険の方が掛け金は安く受け取り金額が高いのが一般的であるので学資保険は適さない。(死亡保険は月2000円の掛け金で保険金2000万くらいもらえます)

次に、学資保険の積み立てではなく投資に回していたとするとどうなるのかを考えてみましょう。

条件としては、先程の最もよくある学資保険の設定に合わせて、毎月1万円の積み立てを15年とします。
想定利回りは個人年金保険のときと同様に年率4%とします。シュミレーション結果がこちら。

元本180万円、運用利益66.1万円、最終積立金額246.1万円になります。元本から約137%に増えています。

学資保険の返戻率は108%前後が相場でした。
もし元本180万円から返戻率108%として設定すると受け取り金額は194.4万円。

180万を投資に回して15年で194.4万円にするための利回りはたったの年率1%です。15年もの長期間で利率1%というのは投資の正解ではかなり成績が悪いものです。

株式でも債券高配当なものであれば少なくとも年間3%は現金として返ってきます。
投資信託やETFのような複数の株を合わせたものであれば15年の平均年率1%を超えるものは探せばいくらでも出てきます。

株式や債券が買ったときよりも高く売れた場合は税率20.315%の税金がかかってしまいますが、それは積み立てNISAを使えば非課税になります。NISAでも同様です。

つまり、学資保険で将来の資金を貯めるくらいならば投資に回した方が増えることのほうが多いです。

まとめ

生命保険のうち、
民間介護保険に入る意味のある人は、介護費用として合計500万程度を用意できそうにない人
年金保険、学資保険に入る意味のある人は、老後が心配で金額を増やすことよりも手軽さとリスクの少なさを重要視して貯蓄したい

やはり保険の基本としては、自分での計画的な貯蓄ができる人や投資で増やす事ができる人は基本的に不要です。

保険に頼ったほうがいいのは
・自分で長期間の貯蓄ができない
・リスクをできるだけとりたくない、
・投資について詳しくない
・手軽に貯蓄したい
という特徴の人でしょう。

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